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JM Room

ジュエル・ミュージック対談シリーズ その2

■ゲスト
大橋 健治 氏 経営コンサルタント
■聞き手
高橋 淳 株式会社ジュエル・ミュージック 代表取締役

大橋 健治 氏, 高橋 淳

お蔭をもちまして、弊社も音楽講師派遣事業開始以降、老若男女多くの皆様の日々の暮らしに、音楽を通して「夢」と「楽しさ」をお届けしてまいりました。さて、2回目となる対談のゲストには、自動車メーカーを退職後経営コンサルタントとしてご活躍中の、大橋健治さんをお迎えいたしました。シニアになってからさらに楽器演奏というものにのめり込み、最近はDTM(Desk Top Music…パソコンに音源をつないで作曲や編曲を行う)にもハマっておられるようです。そんな大橋さんに、「音楽」との出会いやエピソードなどをお伺いしました。

高橋:初めてお目にかかります。今日はお時間をいただきありがとうございます。少し早く着いたので、このお店でゆっくりしていたのですが、このJazzのBGMがいい感じですね。

大橋:そうなんですよ、僕はとにかくJazzが大好きでしてね。もうこだわりが過ぎてしまって、「いい音で聴きたい!」一心で、とうとうオーディオシステムも自分で作ってしまったんです!(笑)

高橋:えーっ、そうなんですか。では、そのお話も是非後ほどお伺いするとして、まずは今もお若くていらっしゃいますが(笑)青春時代からの音楽との関わりかたをお聞かせ願えますでしょうか。

大橋:確かね、僕の父親はギターとヴァイオリンを所有していたんです。ただし、弾いていた記憶は全然ないですけれど(笑)で、僕は中学から高校生の頃、当時流行っていたアメリカンポップスのポール・アンカやニール・セダカなんかの曲を聴きたくて、自分で鉱石ラジオを組み立てて聴いていたんです。知らないですよね?鉱石ラジオ。検波回路に鉱石を使って組み立てるんですよ。このあいだ本屋で科学実験の素材の付録みたいなのにそれがあって懐かしかったですね。

高橋:はぁ、そういうのがあったんですね。

大橋:高校生になってからですね、初めて楽器を触ったのは。「禁じられた遊び」が流行っていて、ギターを練習していました。

高橋:「禁じられた遊び」は、クラシック・ギターといえばまずこの曲ってものですね!(笑)ちなみに、当社ではギターの講師派遣なんかもやらせていただいております。それからもずっとギターを弾いておられたんですか?

大橋:んー、社会人になってからは、会社の音楽部に入部しましてね、最初のころはドラムをたたいていました。それからだんだん譜面も読めるようになって、サックスも吹くようになったんです。

高橋:いやー、いろいろな楽器を楽しんでいらしたんですね。

大橋:広く浅く、って感じでしょうか(笑)。当時はですね、フルバンド全盛の時代で、日本ではJazzで「原信夫とシャープスアンドフラッツ」、ラテン系では「見砂直照と東京キューバン・ボーイズ」が大変な人気だったんです。

高橋:どこかで演奏されたりしていたんですか。

コーディネーター 丑山
昭和41年ハワイアンバンドの演奏
(厚生年金会館)
※左端のベースが大橋さん

大橋:当時流行っていたダンスパーティなんかに、随分出演させてもらいましたよ。同じ音楽部のハワイアンバンドでベースがいない時があって、助っ人でベースも弾いていたことがありましたね。

高橋:なんだか「音楽」を楽しんでいた光景が目に浮かぶようですね(笑)では、その頃からずっと、何かしらの楽器には触れてこられたわけなんですね。

大橋:いや、そうでもないんです。何しろサラリーマンの悲しい性(さが)でね、転勤、転勤で…。ちょっとグループを作って楽しんでいたら、さようなら、の繰り返しで、だんだんと楽器に触れることはなくなっていったんです。

高橋:それはよく聞く話ですね。特に大橋さんの場合は、楽器演奏を個人で楽しんでいるというより、仲間とのセッションで心地いい時間を作っていらしたようですから、寂しい気持ちがおありになったのではないですか?その後は、どうやってまた楽器と触れ合うきっかけをつくられたんですか。

大橋:55歳で会社を早期退職して、それから数年後にたまたま同じマンションに住んでいるフランス人のプロのアコーディオニストと知り合ったんですよ。彼がDTMをしているのに刺激を受けまして、僕もDTMを始めたわけなんです。独学のタッチですが、今はキーボードも弾いています。演奏ジャンルはJazzやBossaNovaです。

高橋:やはりJazzがお好きなんですね。そう言えば、最初にお伺いしていたこだわりのオーディオシステムのお話を是非お聞かせください。

大橋:なぜ、自作なのか、とこれまでも聞かれたことがあるんですが、市販の高級アンプや大型スピーカー、高額なCDプレーヤーを購入して聴いているのであれば、単にそれはシステムコンポの域を出ていないと僕自身思っているからです。アンプは、金田式と真空管アンプ、エンクロージャーとウッドホーンもすべて自分で作りあげましたよ。基本設計は3Wayマルチチャンネルです。このシステム自体の構想は、15年前から抱いていたんですよ(笑)

高橋:いやー、15年も前から構想・準備されてきたわけですね。私もいつか機会があれば、その思いのこもったオーディオシステムで、そうですね、私の場合はクラシックの楽曲なんかを聴かせていただきたいです!

大橋:いや、実を言いますと、僕は最近クラシックも聴くようになったんですよ。もちろん好きなジャンルはJazzやBossaNovaなんですが、ある時知人に「クラシックはいいよ、ゆったりした気持ちで聴くことができるよ」と言われたんですね。そう言えば僕の場合、Jazzなんかを聴いていると「このプレーヤーのアドリヴは…とか、ここのフレーズは…」なんてどうしても「構えて」聴いてしまうんです。自分の技量をアップさせたいと思うからでしょうね。だからもちろん聴いていて楽しいんですが、聴き終わると何だか疲れてしまう時があるんです。ところが、クラシックの楽曲は感情を安定させて、今で言う「癒し」っていうんでしょうか、リラックスして聴くことができるんです。高橋さんは、クラシックがお好きなようですが、これはおすすめで聴きやすい、なんていう楽曲はありますか。

高橋:そうですね、バッハの「管弦楽組曲第二番」、モーツアルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」、「ベートーベンのピアノソナタ第8番・第14番」、ショパンの「ノクターン第2番」や「別れの曲」などは誰もが一度は耳にした事のある有名な楽曲ですし、α波がたたくさん出るような曲ですね。またチャイコフスキーのバレエ組曲なども、クラシック音楽の入門にはもってこいだと思いますよ。

大橋:是非、自慢の(笑)オーディオシステムで聴いてみますよ。

高橋:『ジュエル・ミュージック』は、音楽のジャンルを問わず、また年齢も関係なく、とにかくひとりでも多くの方々に楽器と触れ合う機会を、そしてその楽しさを伝えたいという理念で設立したんですが、最近、例えばシニア層の方が楽器を演奏して上手くなっていく、ただそれだけで充実感が得られるのだろうかと思う時があるんですが。

大橋:そこです。僕にとってですね、「音楽」は生き方の中心に据えられた大きな「柱」という感じなんですが、プラス「社会とどう関わっていくか?」ということも生き方のポリシーなんです。自分の趣味としての「音楽」を活用して社会に関わっていきたいと思います。楽器を演奏するってことは、脳の活性化にも影響してきますよね。ウォーキングで足腰も鍛えて(笑)かつ脳が元気であれば、いつまでも社会とつながっていられるわけです。

高橋:なるほど。「今さら…」なんて尻ごみをしないで、楽器演奏に限らず、生涯楽しめる趣味を持てれば脳もイキイキしてくれますね!私もこれから社会と「音楽」の関わりということも踏まえて、皆さんに「音楽」の楽しさをお伝えしていきたいと思います。時間も少なくなりましたが、最後に大橋さんは音楽面でこれからどういうことをなさっていきたいのかをお聞かせいただけますか?

大橋:まず第1に、積極的にボランティア活動をしていきたいと考えています。養護施設や小中学校などでの演奏活動です。そのために、最近はPops系や子供向けの楽曲も練習しています。次にやはり稼げる活動で、例えばホテルや商用施設でのサロンミュージック的なものをやっていきたいと思っています。そして、これは大いなる夢ではありますが、僕自身が居住している浦安市で、ジャンルを問わずアマチュアのユニットが、終日街中のあちらこちらの会場で演奏をする、という「ミュージックフェスティバル」のようなイベントをやってみたいですね!

高橋:いいですね!いや、実現した暁には是非お声をかけていただきたいです!今日は楽しい時間をありがとうございました。またいつかお話できます日を楽しみにしています。

〜対談を終えて〜
お話を伺っているうちに、大橋さんのパワーにずんずん引き込まれていきました。ちょっとタイムスリップしたようなお話も聞き惚れてしまいました。出来れば演奏をお聴きしたかった!今日は帰りにJazzのCDでも買って、家でゆっくり聴こうかなと思います。これからも変わらずに楽しい「音楽」を奏でてください。ありがとうございました。

プロフィール

大橋 健治(おおはしけんじ)
自動車メーカーで長く営業部門に携わった後、55歳で退職。その後は経営コンサルタントとして、輸入自動車ディーラー他での営業員教育、販売及び顧客対応マニュアルの作成、中間管理層社員向け従業員教育等に従事する。プライベートでは“ワンバイワン”というジャズ&ボサノバのユニットでキーボード及び編曲を担当し、ライブ活動を展開中。また、自身で制作更新するWEBサイト「新浦安Dream Project」において、幅広い情報を発信している。